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〈インタビュー〉変な箱!?おもしろインスタに大注目!- 太陽美術紙工株式会社の箱好き5人組「ハコメン」

おもしろくて愛らしい一風変わった箱たちを紹介するインスタをご存知だろうか。投稿者の名前は「ハコメン」。太陽美術紙工株式会社で働く箱好きたちが集まって結成されたハコメンは、おもしろさ満点の「変な箱」を広めるゆかいな5人組だ。箱のおもしろさや気になるインスタ投稿の秘訣を大解剖!

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つくりたい箱で魅せる

ハコメンは太陽美術紙工株式会社きっての箱好き5人。今日は、高岸さん、森さん、山口さんにご参加いただき、お話を伺った。

−とてもキャッチーな投稿で目を引くインスタですが、このような投稿をはじめたきっかけを教えてください。

森さん:最初は会社としてインスタを立ち上げたんですが、そこから「もっと箱のことを知ってほしいね」って話になって。箱っておもしろいよ〜!ってことを伝えたかったので、箱を組み立てる動画を『HAKOMADE-ハコメイド』と名付けて投稿しはじめました。箱好きな5人が集まって「ハコメン」と名乗りはじめたのもこの頃だったかな。2021年の7月。『HAKOMADE-ハコメイド』の投稿は料理のSNSを参考にしました。

−料理の!料理の作る過程と箱の組み立て、確かに似ているかもしれないです。

森さん:そうなんですよ〜。わかりやすくて営業のツールとしても使えるようにって思いもあったりして。小難しく考えずに、ただただ「おもしろいよ!」ということを伝えたいなと。

−ということは、インスタに載せているのはインスタ用の箱…?

森さん:そうなんです!なので、載せているのはどちらかというと「インスタ映え」を狙った箱って感じかな。内容も結構コミカルなものが多いのですが、企業アカウントとしてどこまでふざけたというか、ぶっ飛んだ内容にしていいのかな?なんていう悩みも抱えつつやっていますね。やればやるほど抑え気味の欲求がどんどん漏れ出てくるので…(笑)

−インスタのおすすめでほかの方の投稿に混ざっていても、パッと目に止まるので本当にインスタの使い方がお上手だなと思いながらいつも見ています。

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デザインから納品までワンストップ

−インスタのことから聞いてしまいましたが、太陽美術紙工株式会社さんはパッケージをつくられている会社さんですよね?

森さん:パッケージがメインですが、パッケージだけでなくお客さまによろこんでもらうためならなんでも企画提案します!弊社の場合はデザインから納品まで一貫してできるのが売りでして。その中でも、デザインの企画と提案で、お客さまによろこんでもらえるものをつくるという点が強みです。

−一般的には、デザイナーさんは別で、印刷する会社さんはまた別で、というあちこちに頼まなくてはならないイメージがあると思うので、一貫してやってもらえて、なおかつおもしろいデザインができるというのはかなりの強みに感じます。

森さん:製造の意見も直で聞けるので、すり合わせもすぐにできます。僕の担当は営業なのですが、デザイナーもすぐ近くにいるので、伝えたいことも直で伝えられますし、場合によってはデザイナーに同行してもらうこともできます。

−パッケージのデザインからお願いできるということですが、最初のアプローチとしては中に入れるものであったり、希望のデザインだったりを伺ってデザインしていく形でしょうか?

森さん:最初はイメージや中に入れるものを伺うのですが、贈り箱になるのか、陳列のみなのか、といった細かい用途や何を伝えたいのかを詳しくヒアリングした後、デザイナーに伝えて企画提案していきます。ぼんやりとでも良いので「こういうことがしたいな」「できたらいいな」と考えていることがあればなんでもご相談いただいて、一緒に考えていきたいですね。

−モチーフやイメージをデザインに落とし込む時に一番重視していることはなんでしょうか?

森さん:これに関しては企画デザイナーから。

山口さん:インスタに関しては、映えを意識しているので、スマホやタブレットで見やすいシンプルなデザインを心がけています。色数も極力抑えて、パッと目を引くことを考えています。実際の商品に関しては、お客さまの要望通りのものもつくりますが、プラスアルファでちょっと行き過ぎたものも潜り込ませて提案します。お客さまが「これもいいじゃん」と言ってくださって採用になることもあるので、いろいろな案を提示できるようにしています。

−行き過ぎたデザインとおっしゃっていましたが、そういうものが提案の中にあると、「こういうこともできるんだ!」っていう、なんというかワクワク感みたいなものが味わえそうです。

山口さん:提案する時は、行き過ぎたデザインと、要望通りのデザインと、その中間のデザインと、「これはないよね」という、ちょっと外した案みたいなものを提示すると、中間あたりのもので決まったりもします。

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おもしろいインスタの裏話

−ハコメンのみなさんは普段の業務はバラバラですか?

森さん:みんなバラバラですね〜。僕は営業担当です。先ほど紹介した山口が企画デザイン、そして高岸が動画編集を担当する部署。今日ここには来ていないのですが、製造の岸と生産管理の高取、といった感じで違う部署から集まった5人なんです。本当にみんなバラバラですが、各部署からの視点や箱の好きなところなどを言い合ったりして、おもしろいものをつくっていきたいな、と思っているメンバーです。

−インスタの案はどのように出し合っていらっしゃるのでしょうか?

高岸さん:メンバーで打ち合わせを重ねて、やりたいことを膨らませながらアイデアを出し合います。

−打ち合わせではテーマから決めたりするんですか?

山口さん:「打ち合わせ」と言いましたが、くだらない話をしていることも多いですかね。でも、そこから案が生まれてくることもあるんですよ。話の内容は正直くだらなすぎて…(笑) ハコメンの投稿は、「欲望のままにつくろう」ということがある意味コンセプトになっているので、時々迷走することもあって。ほぼ完成していたのに一からやり直さなくてはならなくなることもあったり。ちなみに、過去の投稿を振り返ると、なぜか海産物の投稿が多いんですよ。(笑)

−タコ、エビ、しゃけ…

山口さん:海産物の投稿は意外と見てもらえないんですよ〜。

高岸さん:でもこれ、見てもらった人からの反応は結構良いんですよ!ただ「拡散」という意味ではあまりかなぁ…。

−ちなみになのですが、稲川淳二好きですか?怪談っぽい投稿、おもしろかったです。

高岸さん:「怖い箱」ですね。お盆休み前に稲川淳二さんをオマージュして動画を制作しました。その前の投稿が好評で、自分たちとしてもだいぶ手応えがあって。今までの経験上、好評のあとは迷走しがちなので…。前回を超えよう!と、自分たちでハードルを上げすぎて暴走した部分もあったかもしれません。箱としては単純な作りだったので、「どう見せよう」「どうやって動画にまとめよう」と苦労した記憶があります。

−私、稲川淳二の怪談をよく聞くのですが、脳内再生が完璧にできるくらい再現度が高くて、かなり研究されたんだろうなと思いました。

高岸さん:相当YouTubeで稲川淳二の怪談を聞いてましたね。ずっと稲川淳二流してました。

−一番バズったというか、拡散されたな、という投稿はどれですか?

山口さん:私たちがつくる上で外さないようにしているのは、「ものが入れられる」という点です。そこがやはり設計する上で一番難しいところでもありますね。ペーパークラフトだともっとできるものは広がるのですが、箱として成立させることが一番のポイントです。

−中に入れられないと箱じゃなくなっちゃいますもんね。それにしてもこのりんご、剥いてみたくなりますね。

山口さん:動画の最後にかじった状態の本物のりんごが出てくるのですが、誰がりんごをかじるのかを話し合って。最終的に高岸くんが。

高岸さん:かじり担当になりました。

山口さん:はじめてあの食べ方したって言ってました。

−最後に出てくるかじったりんごに注目ですね!(笑)

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ポイントは「クセ」の強さ

−インスタで大切にしているポイントはどういったところですか?

山口さん:ハコメンらしさ、というのは何かとなった時に、「クセ」は外さないようにしています。「クセ」のある商品に「クセ」のある動画を組み合わせたものを投稿しています。箱自体もクセはあるんですけど、動画の内容も「クセ」にこだわってつくっています。

高岸さん:パッケージを投稿している企業はほかにもある中、同じことをやっても埋もれるだけなので、ほかがやっていないことを意識しています。同時に、クセを出すことばかりに気を取られないようにも注意しているつもりです。やり過ぎたのも中にはありますが、それもまたおもしろかったり。

山口さん:普段の仕事でできなかったデザインのはけ口、みたいなところもあります。最初は周りからなんか言われるかな、と思いながらやっていたこともあったけど、途中から徐々にハードルを上げていっても特になにも言われなくて(笑)

−「クセ」が本当にいいアピールになっていると思います。インスタにこういった投稿をするようになってから問い合わせに変化はありましたか?

森さん:ありました。実際にお仕事につながった例もあれば、ホームページから問い合わせをいただいた場合でも、インスタグラムを見て「ここだったらおもしろいものをつくってもらえそうだ」と思ってもらえて、問い合わせにつながっていることもあります。問い合わせは本当に増えたなぁ。

−インスタの力すごいですね。

森さん:本来出会えなかった人たちと出会えたのは大きいですね。県外からも問い合わせがあったりして。普通に営業していたら、出会えていなかったかもしれませんよね。

−そうですよね。お客さまとの出会いが一気に全国区に広がったイメージですか?

森さん:そうですね。ビールのパッケージも県外のお客さまにつながりました。形はビールなんですけど、中にはソックス入れるんですよ。インスタでビールをモチーフにしたアパレルを投稿しているアカウントを見つけまして、こちらから提案させていただいて起用が実現しました。インスタでの出会いですね。おもしろい結果になったな、と思っています。

森さん:ところで、ももこさん、「ソックス」って言いますか?どちらかというと「くつした」ですか?

−あー…くつした…ですね!

森さん:最近、「岡山はソックスって言いがち」っていうのを知ったんだけど、やっぱりそうなんですね。伝わらない時があるって聞いて。「お母さん、私のソックスどこ?」とか言いませんか?

−わかります、伝わっています。でも、私の場合、自分で言うなら「くつした」ですね。ソックスはあまり使わないかもしれません。

森さん:へぇ〜、やっぱりそうなんだ。

高岸さん:なんの話ですか!(笑)

−おもしろいので周りにも聞いてみます。お問い合わせが変わったと伺いましたが、「インスタのあの箱がいい」といったような相談もOKですか?

森さん:もちろんOKです。ただ、中にはインスタ用に特殊な作りにしている箱もあるので、そこから打ち合わせをしながら引き算をして実際に使いやすいように仕様変更していきます。実用化に向けて、どうすればいいかをお客さまと一緒に考えます。

高岸さん:投稿のためにおもしろさ重視の設計なので、多少無理していたりするところもあるので、その部分をどうするかなどの相談や提案をしていきます。

−今後どういった層の集客を伸ばしていきたいとお考えでしょうか。

高岸さん:ハコメンとして、弊社を知ってもらうために投稿しているのですが、箱を使ったパフォーマンスというか、エンタメ路線にしていきたいと思っています。それをみて「おもしろいな」「変な箱だな」と思ってくださる方にどんどん伸びていってくれたらなと思います。

森さん:今はコスパを求められる時代になってきて、パッケージにかけるコストを減らそうと考えるところも増えています。しかし、表面的なコスト削減のためにパッケージの質を落とすことは商品を手に取ってもらう機会を減らし、結果的に売り上げが下がることになりかねません。店頭に並んだときに最初に目に入るのはやっぱりパッケージですから、大切な商品にはちゃんとした箱で包んであげたいって考える方が増えてくれると僕は嬉しいです。

山口さん:私たちは多分「ほめられたい」んですよね。だからもっと、ほめて、甘やかしてほしい。そしたらもっと変な箱作っちゃおうかな〜ってなっていくので。

高岸さん:そう。問い合わせもありがたいんですけど、「おもしろかったな〜」っていうコメントだけでも嬉しいので。…どんどんほめていただけると。こういう投稿してもまだ許されるんだな、もうちょっと踏み込んでみようかな、と思えるので。

山口さん:社会に必要とされている実感がほしいよね(笑)

高岸さん:そうそう!

森さん:承認欲求が激しいね(笑)

−企業アカウントってちょっとコメントしにくかったりしますもんね。

森さん:お堅いイメージよりは、気軽に「可愛い〜!とか、お友達感覚で言ってもらいたいですね。メンバー全員、承認欲求が強いので「ほめられたい」「認めてもらいたい」「もっとほめて〜!」ってところですかね。(笑)

山口さん:つくっている箱も、動画も変なんですが、実は高岸くんが書いているキャプションがまた変なんです。

高岸さん:毎回考えて書いてるんですけど、やりすぎたかな?と思った時は、そういうものにはコメントがつかなかったりするので、そうなった時には反省しながら調整していこうかなと思います。

−変な箱が気になっている人にメッセージをお願いします!

森さん:私たちハコメンは、これからも箱の可能性を追求し、みなさんの期待をいい意味で裏切るユニークなクセ投稿をお届けしていきます。変な箱・動画・キャプションで、日常にほんのり彩りを添えられるような投稿を目指してまいりますので、応援よろしくお願いいたします!もちろん箱に関する相談も大歓迎ですよ!

インスタの投稿がツボに入った時にはぜひ、気軽にコメントを!記事には載せられなかった高岸さんのおもしろキャプションにも注目!ハコメンのインスタはこちらからチェック!


企業名:太陽美術紙工株式会社
団体名:ハコメン
所在地:岡山県岡山市中区桑野116-1
商品や制作物のジャンル:変な箱
SNS:Instagram
公式サイト:太陽美術紙工株式会社

ハコメンの活動概要
主に紙製の箱を使って「ひとクセ」ある投稿をすることで、箱や弊社に興味を持ってもらいたくて活動しています。

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