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Artist Notes

〈インタビュー〉アーティストパワービルダー有門拓也さんが描く美しい情景 – 細やかな写実美

地元福岡で個展を開き、積極的に創作活動に打ち込んでいる有門さん。繊細で鮮やかな色使いが魅力の絵画を数多く生み出す画風が魅力だが、実はボディビルの大会で優勝経験を持つ異色の経歴の持ち主。身体づくりとアートを両立させる精神力と見つめる先にある世界を探る。

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「絵が好き」という感情に突き動かされて

−細やかで繊細な筆運びに見入ってしまう作品が多いですね。写実的な画風が魅力的ですが、絵を描き始めたきっかけを教えてください。

きっかけは至って普通なのですが、元々純粋に絵を描くことが好きでした。絵を描くことに楽しみを覚えて、描いているうちに「上手だね」と褒めてくださる方もいて、どんどんのめり込んでいきました。

−人から評価されることで絵を描くこと自体に自信がついていったことも大きかったでしょうか。

褒められて自信に繋がった面もある一方で、「絵を描く」ということが本能的に性に合うような感覚で、好きという感情を持ち続けたまま描いて来られたのが大きいかと思います。

−なるほど、「好き」という感情が突き動かしているのですね。好きだからこそ、写実的な画風も突き詰められているように感じました。

出来上がるまでの過程と、描き上げた後の達成感、その両方に楽しみを感じています。

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積み上げることで生じる良い変化を楽しみ、忌避感なく努力を続ける才能

−ボディビルダーとしても活躍されていますが、身体を鍛えることと創作活動に共通点はありますか?

現在は、トレーナーとして活動しており、ジムの会員の方々に教える立場ということもあり、ボディビルディングをやっています。毎日、コツコツと自分の身体と向かい合う感じと、身体と言う作品が1日では成り立たない部分などは、ドシっと構えて制作に臨む時の心持ちと共通するように感じています。

−絵も身体づくりも、日々の積み重ねを通して変化を楽しんでいる部分も大きいのでしょうか。元々努力することが苦にならない性格ですか?

そうです!自分が好きだと感じていること、 興味あることに取り組んで高めて行く過程で、忌避感なく努力できるとは感じています。 もちろん、好きな事でもキツイと感じることはありますが、 「何か逃げたくないなぁ」と思います。プラスな面での変化は楽しんでいますね。 マイナスな変化の場合は、変化の理由を考えて、出来ることなら方法を転嫁させるかゼロベースにしようとしてるかもしれません。

身体づくりや創作活動など、自分の中に芽生えている感情を丁寧に紐解き、好きな気持ちを大切にしながら努力を続けられるということは、一種の才能だと感じる。自分自身と向き合う時間が、彼の肉体美と美しい作品を生み出している。

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制作の過程から、相手を想う

−2019年には初となる個展を地元の福岡で開かれたそうですね。初個展の自身の感想や来場者から聞いた嬉しい感想などあれば教えてください。

個展時のテーマとして、「水」「欧州の風景」「四季」を取り入れた作品を展示しました。 実際に個展に来られた方々には、1枚1枚描き切った作品を「細かいとこまで描いてあるのが素敵だ」と言っていただいて、嬉しく感じた思い出があります。

−生の声をいただけるのは励みにもなりますよね。個展では絵の販売も行いましたか?

はい! 作品の販売も行いました。

−直接作品を買ってもらえるのは個展の醍醐味ですよね。個展に限らず、依頼されて絵を描くこともあるようですが、お渡しする作品を制作している時に工夫していることなどありますか?

作品は描く過程も、動画に撮っています。もちろん、描く行程の全てとは行きませんが、着色などの見応えのある部分はInstagramにも載せています。そして、完成した際、ご依頼者様とLINEで繋がっている場合は動画もお送りしています。作品の完成と過程の両側面から喜んでいただけることが、描く際のモチベーションにも繋がっています。

−過程が動画で見られるのは素敵な試みだと思います。有門さんのInstagramより1つ動画を紹介しますが、この絵は、波が静かに打ち寄せる情景や女性の服の柔らかな動きなど、細部の表現が美しく、どこからか波の音が聞こえてきそうですね。

自分が絵を描く際に作り出す青色は、ジムの会員の方々から「拓也ブルー」と言われています。青色の表現が印象的に映るようです。

−確かに気持ちのいい青色が印象に残ります。最後に、今後の創作活動でやってみたいことや夢などがあれば教えてください。

少しずつでも良いので、自称日本初アーティストパワービルダーとして認知されていけば良いな、と思っています!


Profile

名前:有門拓也

出身地・活動地:福岡県

SNS:Instagram (ご依頼はInstagramのメッセージから)

使用画材:ホルベイン

経歴

2018年
福岡県パワーリフティング春季大会 83kg級 優勝
福岡県男子ボディビル選手権大会 ルーキーズ部門 優勝

2019年
福岡県パワーリフティング春季大会 83kg級 3位
福岡県赤坂にて自身初の個展開催

2020年
マッスルゲート2020福岡大会 ボディビル75キロ超級の部 2位

2021年
福岡県男子ボディビル選手権大会 男子ボディビル 5位
九州・沖縄男子ボディビル選手権 男子ボディビル 11位

2022年
福岡県男子ボディビル選手権大会 男子ボディビル 4位

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